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わくわく3KEN
(健・賢・研)
広場⑧
(あ~すまいり~ずの読み聞かせ)

7月6日(水)のわくわく3KEN広場はあ~すまいりーずのみなさんに読み聞かせをしていただきました。
 はじめに、「いのちをいただく」という絵本を読んでいただきました。食肉センターで牛を“解く”仕事をしている坂本さんと息子のしのぶくんの複雑な心境が語られる場面から入るのですが、子どもたちは真剣に聞き入っていました。「みいちゃん、ごめんねぇ」と、女の子が生まれた時からずっと一緒だった『牛のみいちゃん』との別れを悲しむ場面や、みいちゃんが涙を流す場面になると、子どもたちは涙ぐみながら聞き入っていました。
 続いて、今回も落語の絵本を読んでいただきました。今回のお題は「てんしき」。お腹の具合がわるくて医者に診てもらったお寺の和尚さん。医者に「てんしきはありますかな」と聞かれ、何のことかわからないのですが、つい知ったかぶりをして「てんしきはありません」と答えてしまいます。さあ、気になった和尚さんは、小坊主の珍念さんを呼び、「てんしきをかりてきなさい」と言いつけます。「知らない」と言えない大人たちと無邪気な珍念さん、医者との間に繰り広げられるへんてこなやりとりがなんともいえません。「てんしき」とは「転失気」つまり屁のことだと分かると、思わず笑い出してしまう子どもがいました。
 
最後は、「黒べこのいのち」という手塚娃子さん自作の紙芝居を読んでいただきました。これは、明治4年から3年半程、興譲館洋学舎に勤めたチャールズ・ヘンリー・ダラスというイギリスの英学教師を基にしたお話です。ダラスは、米沢牛を横浜に連れ帰って仲間に振る舞ったことがきっかけとなり、そのおいしさは全国に広まっていったということで、「米沢牛の恩人」と呼ばれている人です。“私たちはいろいろな生き物の命をいただいて生きている”という教えも込められていて、とても心に残る話でした。
 読み聞かせが終わった後、次のような感想発表がありました。

「いのちをいただく」について
「牛を殺す仕事は悲しい仕事だけど、その仕事がなければみんなが肉を食べられない。悲しいけど、大切な仕事だと思った。」

「てんしき」について
「最後に鎌で草を刈っている和尚さんが出てきて、『てんしき』が“くさかった”というふうにかけているところがおもしろかった。」

「黒べこのいのち」について
「いままで、ただのあいさつみたいに「いただきます」って言っていたけど、もっと命のことを考えて「いただきます」を言うようにしたいと思った。」